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立教大学AO入試の例文【慶応大、九州大にも応用可】

 

難関大学AO入試の例文シリーズ。今回は立教大学の受験用に作成したものを公開いたします。経済学部用に作成していますが経経営学部や社会学部、現代心理学部などにも応用できる内容です。慶應義塾大学のSFCや九州大学共創学部のAO入試にも参考になると思います。
3年前(2016年度)に制作したものですのでナウくはありませんが(ナウくはないがナウくはありませんが)、文章作成のご参考にどうぞ^^

 

 

 

【これまでの自分の実績や集中して行ってきたことに触れながら、入学後に何をどのように学びたいかを2,000字程度で記入してください。】

 

 余剰時間が増加する21世紀において、私は参加型エンターテイメントの市場を開拓したい。

 21世紀の社会において、私たちの余暇時間は飛躍的に増加していくだろう。これはAIの進化やオートメーション化の加速に起因する問題である。あまりに膨大で恒常的な余暇は、私たちを苦しめ、人間性を削いでいく。やはり人間には没頭できる何かが必要である。私は参加型エンターテイメントにおいて、その一端を担いたい。

 高校1年次にイギリスのウェストミンスター校へ短期留学したさい、日本においてほとんど認知されていなかったベーシックインカムが現実的な生活保障制度として検討・議論されていた。ベーシックインカムとは政府が全国民に対して最低限の生活のために必要な額を無条件に支給するというものである。これを理解するためには予測されるAI等の科学技術の進歩、それに伴う社会情勢の激変、その後に起こる働き方や生き方の変化など、様々なことを複合的に読み解いていく必要があった。

 21世紀のビッグテーマが職業ロボットやAIの進化である。将棋や株式投資、医療問診に至るまでAIは人間の成果をはるかに凌駕しつつある。オックスフォード大学のオズボーン准教授は、今後10〜20年で47%の仕事が自動化される可能性が高いと述べている。また、経済学者のジョン・メイナード・ケインズ氏は、2030年までには週に15時間働けば済むようになると推測している。高度にオートメーション化した社会においては、人間が労働する必要がなくなっていく。むしろ、人間が労働しない方が合理的なのだ。これらの台頭により人間社会は不可避の変化を余儀なくされるだろう。

 そのような社会では生活必需品から嗜好品に至るまでの生産に、人間の労力はほとんど必要なくなり、人間の余剰時間は増える。しかし、問題は余剰時間が増えすぎる可能性があるということだ。あまりに長い時間、生産的な活動から離れてしまっては、他者に対する自分の役割や、ある種の自分の価値といったものを見失ってしまうかもしれない。働くことは心身ともに苦痛を伴うが、社会や組織の一端を担っているという感覚も与えてくれている。それが損なわれようとしているのだ。

 そのような未来において、参加型エンターテイメントが重要な役割を果たす。つまり、純粋な楽しさの提供とコミュニティの形成である。人類史において、楽しい時間を多く過ごすことにある種のうしろめたさを感じてしまうのは、その行為に生産性や社会的意義が乏しいと思われてきたからだ。だが、職業ロボットやAIが概ねの仕事をこなす時代においては、何かを生産するという行為は誰しもが担う必要はないし、そもそもできない。ならば人類は思う存分楽しんでいいのだ。より大きな楽しみを得るために努めていけばいい。

 参加型エンターテイメントでは空間を共有し、コミュニティの形成が促されるようデザインする。マズローの5段階欲求でいう社会的欲求や尊厳欲求を満たしてきた会社や仕事などが損なわれた社会において、それらを担うのは新しいコミュニティだ。収穫加速的に発展していく技術を使えば、飛躍的に没入感の高い空間やインタラクティブなコンテンツの提供が可能となる。そこでは、これまでにないコミュニティが生まれ得るのだ。21世紀における人々は、現代人が仕事に従事しているように、コミュニティを運営しエンターテイメントに従事している可能性が高い。

 私は立教大学経済学部に入学し、参加型エンターテイメントの成功事例をつくりたい。エンターテイメントは高度に人間的な営みであり、21世紀においてもオートメーション化は困難だ。私は率先して成功事例をつくっていくつもりだ。既にチームラボにおいては、テクノロジーとアートを高度に融合させた空間をつくり、意図的に自己を取り巻く様々な境界をぼかしていくことで、その場における関係の変化を生み出そうとしている。私が構想するところは、共有した物理空間における関係性の変化を手段として、継続性のあるコミュニティを意図的に設計していくことにある。各々が複数のコミュニティに所属し、それぞれにおいて興味や楽しさを共同で追及していく。人々は自分の追及したいことや楽しみたいことにコミュニティ単位で参加していくことが、より容易になってくる。

 構想を成し遂げるためには、立教大学経済学部経済政策学科での学びが欠かせない。高度にオートメーション化したのちの社会において、またシンギュラリティ後の社会において、経済や生活がどのように変化し得るかを考えるためにも、まずは既存の経済学を体系的に学びたい。一方で、公共政策やコミュニティのあり方を学び、経済と複合していくことが、参加型エンターテイメントの市場を考える上で必須である。同時に、数学や芸術、修辞学等、広義のリベラルアーツを学び広く教養をつけることは、豊かな人間性を育み、本質的に自由な思考をする上での、土台となるはずだ。さらに、海外において先進的なエンターテイメントを学ぶために留学は欠かせないが、その点スーパーグローバル大学創成支援事業指定の貴学においては環境が整っている。以上より立教大学経済学部経済政策学科を志望する。

 

 

 

 

 

 

難関大AO入試を目指している学生へ

 

現代のAO入試はかなり難関です。100万文字程度(書籍10冊分程度)の良質な知識と、高校在籍中の活動履歴が必要であり、なによりも大学入学後のヴィジョンが極めて具体的なレベルで求められます。控えめに言っていばらの道です。それでもMARCHや早慶、九州大学へ、学力以外で主体的に入学できる窓口であるのは事実ですので、要件を満たす学生であれば本気で受かりにいくことをお勧めします^^

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