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甲南高校の特徴・進学実績-鶴丸高校にないメリットと克服すべき課題

甲南高校は鹿児島県で最も誤解されている高校です。

第一に「宿題が多い」。第二に「九州大学や医学部を受験する」。

これらは2つとも根強い誤解です。

 

甲南高校の宿題は、鶴丸高校の半分ほど。

そもそも甲南高校の理念は「自走」なのです。

自分自身で取り組もうという訳ですね。宿題が少ないのは当然。

 

次に甲南高校から九州大学に進学している学生は20名に1人ほど。

最も多い進学先は圧倒的に鹿児島大学で90名前後。(令和2年は全国の高校で最多の鹿児島大学進学率。約3名に1人)。

 

さて、みなさんは難関大学を目指して甲南高校に入学したはずです。

または、甲南高校に入学したら、何となく難関大学を目指すようになったはずです。

九州大学や、国立大の医学部、薬学部などの。

しかし、考えて欲しいのは、志望するだけでは合格できないという事実です。

難関大学を志望するのであれば、難関大学に合格できるような3年間を過ごさなければなりません。

甲南高校から難関大学合格者は16名に1人、その壁を超えましょう!

 

ロググラムの久保がお送りします!

 

 

 

 

1、甲南高校の進学実績

1-1、甲南高校の難関大学合格者は6~9%

 

甲南高校は鶴丸高校に次ぐ学力をもつ、誰もが認める名門進学校です。

まずは、難関大学合格実績を把握しておきましょう。

 

2020年度 難関大学合格者数 

現役20名(6.25%) 浪人合わせて30名(9.38%) 

 

2019年度 難関大学合格者数 

現役28名(8.75%) 浪人合わせて39名(12.19%)  

 

2018年度 難関大学合格者数 

現役29名(9.06%) 浪人合わせて39名(12.19%) 

 

※難関大学は 旧帝国大学7大学、筑波大学、東京工業大学、一橋大学、お茶の水女子大学、東京外国語大学、横浜国立大学、神戸大学、国立大学医学部医学科と定義しています。(難関大学の定義は様々ですが、定義しないと話が進まないため。)

 

上記の通り、現役で九州大学以上の難関大学へ進学している生徒は6.25~9.06%程度です。

これはつまり、11~16名に1人の割合。1クラスに2、3名いるかいないかです。

実は九州大学に限らず、難関国立大学すべてを合わせても現役で合格している甲南高校生は1割にも満たないです。

 

とりあえず九州大学を目指し、受験直前になって当たり前のように志望大学を下げる。 

こうならないよう取り組んでいかねばなりません。

 

 

 

1-2、難関大学合格者は鶴丸高校の1/3未満、中央高校の3.3倍

 

甲南高校の合格実績を同じ3高として括られる鶴丸高校、中央高校と比較してみましょう。

 

鶴丸高校の難関大学合格者は現役で、甲南高校の2~2.7倍程度。浪人生まで含めると3.5倍ほどになります。

 

浪人率が高く4年制高校と揶揄される鶴丸高校は、実際には現役生でカウントしても甲南高校の2~2.7倍も難関大学に合格させています

浪人生まで含めると3.5倍もです。

さすがは最難関の公立高校。みなさんのライバルは結構強いです!

 

一方で甲南高校と中央高校を比べると、現役での難関大学合格者数は中央高校の3.3倍も多いです。

2020年度の中央高校の難関大学進学者数は現役で6名(1.88%)でした。

 

 

実は、甲南高校の最も多い進学先は圧倒的に鹿児島大学(医学部医学科以外)なのです。

86~100名程度が現役で鹿児島大学へと進学してます。

これはつまり3~4名に1人が進学していることとなり、2番目に多かった熊本大学の合格者数(15名)より4.7倍も多いことになります。

2020年度(令和2年)の鹿児島大学合格実績では中央高校が79名であるのに対し、甲南高校は86名です。

2020年度、全国で最も鹿児島大学に入学している高校は甲南高校だったのですね。

 

 

 

 

2、甲南高校で難関大学を目指すということ

2-1、甲南高校のメリットは「自由の文化」

 

甲南高校から難関大学へ合格することは、入学時に抱く印象ほど簡単なことではありません。

ただ、これで諦めてしまっては話になりません。

逆に考えると、甲南高校から難関大学へ現役で合格している学生が、毎年、必ず、一定の割合でいるとも考えられます。

まずは自らの高校を知ること。自身が在学している甲南高校はどのような学校であるのかを客観的に理解することからです。

己を知り敵を知れば百戦危うからず。その第一歩として、甲南高校メリット、デメリットを理解しましょう。

 

【甲南高校のメリット】

甲南高校のメリットは、ほとんどの甲南高校生が気づいていませんが、「学習の自由度が高い」ことにあります。

宿題や予習指示が少ないというわけです。意外だと思いますが紛れもない事実です。

これはつまり、志望大学や自分に合った学習を任意に計画立てて取り組めることを意味します。

 

甲南高校より上位の学校では課題に追われてしまい、みな等しく同じ学習をせざるを得えません。苦手分野や、志望大学別の対策はほとんどでていない状況です。

 

一方で、現在の甲南高校は、鶴丸高校やラサール高校と比べるとほとんど課題に追われません。昔の評判と180度反対に、ずいぶんと余裕のある学習ができるわけです。

 

具体的には以下の2つのメリットとなり得ます。

 

«1、志望大学に合わせた学習ができる»

志望大学が明確であるならば、甲南高校ではその大学に合わせた勉強に時間を当てることができます。例えば九州大学工学部を志望する場合、同大学の配点1,115点満点中、実に1,000点が数学、理科、英語で占められています。配点のうち90%が数学、理科、英語の得点なのです。ならばこれらの教科に傾注するのが当然の戦略です。甲南高校の場合、躊躇なくこういった戦略をとることができます。

 

«2、苦手単元を克服する時間が取れる»

苦手単元を克服する時間がとりやすいことが2つ目のメリットです。時間に余裕があるため、過去につまずいた単元に戻って復習を繰り返すことができます。高校数学などは、理解しきれない単元があることがむしろ自然です。学校から課される予プリ+授業、休日課題を経たらすぐに新単元に入ります。実際にはこのペースはきついです。英語も同様で、英文法を1年生の内にきっちり理解できている学生など県内の進学校では5%程度のものです。甲南高校の場合、取りこぼしている分野に戻って復習を重ねる時間が取れます。

 

 

鶴丸高校やラサール高校ではこういった学習は難しいのです。課題が膨大でそれらを終えることで精一杯になってしまいます。

志望大学の過去問を扱う時間さえ取りにくいような現状です。

 

 

上記のように考えると、甲南高校の掲げる「自走」の理念は究極的に理想的です。

実際に自走できるのであれば、県内のどの学校よりも難関大学の合格可能性を上げることができるでしょう。

 

 

2-2、甲南高校のデメリット「自由が、量を滅ぼし得る」

 

非常に魅力的な「自走」の学習システムですが実は問題もあります。

理想的な理念というものは概して達成できない理念であることが多い。

それが理想論の宿命です。

つまり、「本当に学生は自走できるのか?」という問題です。

 

逆説的ですが、甲南高校のデメリットもその学習の自由さにあります

「自由」はまさに諸刃の剣なのです。

 

このデメリットは上記のメリットすべてを帳消しにするほど厄介です。

これを理解するために、まずは次のあたり前の事実を冷静にとらえましょう。

 

「学力は勉強によってのみ単調増加する」

 

これは次の2つの事実を端的に表現しています。

 1,学力を伸ばすには勉強するしかない。

 2,学力は勉強することで下がることは決してない。

 

学力を上げようと思ったら勉強するしかないということです。

そして勉強時間はとればとるほど一方的に有利になるとも言えます。

当たり前でしたね、ごめんなさい…。

 

深掘りしていきましょう。 私が伝えたいのは以下のことです。

 

甲南高校で享受できる「自由」は、それらの時間を勉強に費やせない限りまったくの無意味。

 

当たり前なんですが、当たり前で済ませて良いことでもありません。

平均的な鶴丸高校生やラサール高校生の方が、平均的な甲南高校生よりも明らかに多く勉強しているという事実があります。

 

鶴丸高校やラサール高校では、必死で勉強しないと一瞬で学校についていけなくなるためです。

やらざるを得ない状況が作られており、何やら周りの学生もがりがり勉強しているので自分も自然と勉強するようになります。

彼らは本当に頭を振り絞って考えなければ達成できない水準の課題に、日々(文字通り365日)取り組まされているわけです。

それを為し続けている学生に、果たして勝てるでしょうか。

学力と最も相関の高い変数は、明らかに「勉強量」です。

 

自由な校風は、その自由を使って自分に合った学習に没頭して初めてメリットとなります。

自由を使って「自分に合った学習をぼちぼちする」程度の学習であったら、学校から膨大な宿題を課されている鶴丸高校生やラサール高校生のほうがずっと有利です。

 

 

 

 

3、九州大学を本当の意味で志望できている学生はどれだけいるのか?

3-1、最初の1年でずいぶんと差ができているが、それで間に合うか。

 

甲南高校の宿題や課題が少ないと言うと、そんなことはないと反応される方もいます。

それはそうかもしれません。事実、まったく宿題が出ていないわけではないですし中学校の時と比べると多くなっているとは思います。

 

それでも、「少ない」と断言します。

 

中央高校や武岡台高校と比べると少なくないかもしれません。

それでも鶴丸高校やラサール高校と比べると半分にも満たない課題です。

 

何より重要なことは、甲南高校生の多くが「九州大学」や「国立医学部」または「国立薬学部」などの難関大学を志望しているということです。

でしたら、やはり少ないです。正確に言えば、それだけで勉強を完結していたなら「足らない」です。

 

学校の宿題や予習をしていけば、3年間の学習で自然と難関大学の水準までたどり着けることはありません。

それらの課題に加えて、甲南高校の掲げる「自走」を実践しなければなりません

そもそも「自走」できるように宿題が少ないのですから「自走」しなければ、そりゃあ上位校と比べて競り負けるのは当然。競ることすらできないかもしれません。

 

特に入学から最初の1年で、鶴丸高校ずいぶん差が開いていると感じています。

1年生から自走を体現している甲南高校生は極端に少ないからです。

さすがに高校3年生にもなるとむしろほとんどの学生が「自走」を始めます。さすがです。

 

しかしながら高校生活は3年間しかありません。その最初の1年で、埋められないほどの差がついていたら、本当に3年生になってからで間に合うでしょうか。

甲南高校の3年生が自走を始めるのと同様に、鶴丸高校の3年生も同様に限界突破の勉強を始めます。

 

推奨されるべきは高校1、2年生の時期。できれば高校1年生の4月から、「自走」を始めることです。

ナチュラルな学校生活を送っていて全国偏差値が上がっていくことはありません。

高校1年生5月の進研模試の偏差値がピークで、緩やかに下がっていくほうがむしろ自然。

 

まずは自分がどれほど「自走」できているか客観的に見つめてみましょう。

これは私たちの塾が言うところの「自学自習」にあたります。

 

 

 

3-2、「志望する」とは「等価交換する」ことである

九州大学にせよ国立大学医学部にせよ、志望するとはそれと等価になるものを差し出すことでしかありえません。

 

「志望」とは「願望」ではありません。

「志望」とは「交換」に他ならないのです。

 

つまり、九州大学を目指すのであれば、九州大学に受かるために必要なコストを差し出さなければなりません。

ここでのコストとはもちろん「勉強」のことです。

それは九州大学に現役で合格できるほどの勉強でなければなりません。

 

それを差し出すことが、翻って九州大学を志望するということです。

九州大学以上の難関大学に合格している甲南高校生は6.25~9.06%。鶴丸高校からでも16.9~19.4%。

 

少なくとも上位10%に入れるだけの勉強量を対価として差し出さなければなりません。

できる限り早く自学自習をプロジェクトし、実行に移るべきでしょう。

簡単なことではないかもしれませんが、認識と実行力さえあれば誰だってできます。

 

最後になりますが、困ったらいつでもお声かけください^^(※3年生でも必死で間に合わせます!)

 

 

 

今回も良いこと書きました。

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